今月は目に見えない老朽インフラをどうするかについて考えをお話しします。
地上にあるものは老朽化が見えますが、道路に埋設されている水道管、下水管、農業用パイプラインなどは漏水して初めて気が付きます。近年、水道と農業用水の漏水が多く、町民の皆さまにご迷惑をおかけしております。
老朽化している管を入れ替えてしまえば解決するのですが、そう簡単ではありません。通常道路に埋設されており、掘削、管の入れ替えと舗装復旧、断水もしなければならず、多額の費用と時間がかかります。また、舗装したばかりの道路を掘り返すことは避けなければなりません。
布設替えが必要な水道管と舗装の痛みがひどい道路を優先的に工事する検討をしています。さらに、使える補助金は活用します。漏水調査を順次行うとともに、工事で断水する戸数をできるだけ少なくするため、止水弁の交換と新たに断水せずに止水弁を取り付ける工事も計画しています。
一方、下児玉の小山川沿いにある第二浄水場は千年に一度の雨量に洪水ハザードマップが改訂されたところ、浸水想定区域となりました。仮に浸水した場合には多くの区域が断水する恐れがあるため、新たに県水を活用した代替配水池の工事に着手しました。浄水場や配水ポンプなどの機械設備類は、一定の年数でメンテナンスや更新が必要です。新配水池を含め、今後できるだけ維持管理費がかからない工夫をしています。
農業用パイプラインも、今後長寿命化の調査を行い、今後も農業用水に困らないようにします。
下水については、まだ老朽化は心配ありませんが、今後の維持管理費の削減のため、沼上と十条の集落排水施設を廃止し流域下水道に接続しました。その他の集落排水施設も国の補助金を活用して機械設備類を更新していきます。
以上、お金のかかることばかり書きましたが、全てを受益者負担にすることはできません。スマートIC効果を最大限に活用した企業誘致などで税収を確保しつつ太陽光などで節電に努め、必要な整備を行ってまいります。