美里町は高血圧のかたが多く、国民健康保険などの一人当たり医療費は、県内でも上位にあります。この解消に向け、まずウォーキングの運動習慣化を検討しました。県の補助事業を活用してスタートアップを図り、つづいて国の補助事業に採択されて現在に至っています。そして、皆様のご協力で、今年も埼玉県健康長寿優秀市町村表彰の優良賞を受賞し、副賞として500万円をいただきます。
美里町は、歩数計を活用した健幸ポイント事業を平成29年から開始しました。令和元年には、産学官連携による大規模ヘルスケア事業に採択され、全国5市町(山口県宇部市、岩手県遠野市、京都府八幡市、鹿児島県指宿市、美里町)で5年間の事業として開始し、令和5年度で終了しました。当初、5市町全体で医療・介護給付費12億円の抑制を目標としていましたが、結果は約17億円となり、美里町は約4億円の抑制効果がありました。現在の健幸ポイント事業参加者は、3,200人を超え、人口の30.4%、65歳以上では約50%の参加率です。これだけの参加率はすごいことです。
この事業を開始したことにより、とにかく、町内を歩くかたが増え、運動習慣の無かった町民の参加率が向上し、ウォーキングを習慣化しているかたが増えました。また、1日5,000歩未満の歩数のかたは、2,000歩以上増加し、介護認定率の抑制、主観的健康度と生きがいの改善、主観的幸福度と精神健康度の改善、歩行速度が速いかたの割合の増加、睡眠不足該当者の割合が少ないなどの効果が出ています。
今年度は、若いかたの参加を増やすため、スマートフォンやスマートウォッチなどのウェアラブル端末での参加を開始し、国の人件費補助を活用した「地域活性化起業人」として社員2名を派遣していただいている株式会社ルネサンスの協力を得ながら、子どもから高齢者までの運動習慣をさらに高め、楽しみながら健康づくりや介護予防、ウォーキングを習慣化できる施策を展開したいと考えています。私も平均して1日1万歩以上を達成中です。お陰様で血圧、体重は安定しています。